フランスへのスケッチツアーがきっかけで夫と出会った話とその経緯。
お察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、このシリーズにミシェルは全く出てきません。
ミシェル見たい方はごめんなさい。
ただ、この話を描かないとなれそめ本編に行けないのです。
如何にわたしたちの出会いが奇跡だったか、人生に必要としていたか、何億分かの1の確率で出会ったか・・・
出会えた喜びを最大限お伝えするため、6話だけお付き合いいただけますと幸いです。
当時からアートでビジネスを展開したいと思っていました。
ただ、今と違って具体的にやりたいこと、描きたいものがありませんでした。
華やかな生活とは裏腹に苦悩の日々でした。
次回ある人との出会いで転機が訪れます。
K先生の娘さんとは、イベコン始めたばかりの頃に知り合って、K先生のスケッチツアーの話はその頃から聞いていました。
もともと外でスケッチすることは好きだったけど、なかなか社会人になってからは機会がなく、絵を再開するのにいいきっかけかなと思ったんです。
ただ、旅行会社のツアーを思い浮かべていただければおわかりと思いますが、お値段高いので結構思い切った決断なんですよね。
前回の話で、都内のラグジュアリーなパーティーに行きまくってたみたいな話したので、お金ないのに何で行きまくってんだ?!って思うかもしれませんが、あの手のパーティーは基本女性は無料で行けるんですよ^^
パーティーでビジネスしてる人がいて、モデルやタレントさんとか若くて綺麗なOLさんや大学生などを呼んで男性から高額な参加費を取ってますww
イベコンやってなかったら全く縁のない世界でした。
K先生が「次は南フランスに行く」って言ったとき、何か感じるものがありました。
ただ、少し抵抗もありました。
私はもともとフランス好き・・
ではなく、フランスという名のファンタジーに酔っていました。
母がフランス好きだった影響かもしれません。
ここで紹介している映画や音楽は私の母世代で流行ったものばかりです。
中でもジェーンバーキンを崇拝しています。
若い頃の可憐な姿も好きだけど、歳を重ねてからの幸せそうな笑顔が素敵です。
「わたしは自分の顔のシワまで愛してる」というジェーン
ハリウッドスターはみな若作りのためアンチエイジングや整形を重ねているというのに・・・
とても衝撃的な価値観であるとともに、年を重ねるほど魅力的になっていく、尊敬すべき女性です。
ジャックドゥミの映画は「シェルブールの雨傘」の方が有名ですが、個人的にはこちらの方が好きです。
(絵的には素敵なんだけど、めちゃくちゃ別れを惜しんだ次の場面でいきなり他の人と結婚決めてズコーってなるの私だけですかね。時代のせいかもしれないけど。
それにしてもミシェルルグランの音楽は全部素晴らしい。)
風木も全然世代じゃないんですが、高校生の時に友達に勧められて読んで死ぬほどはまりました。
南フランス・・・マルセイユ、アルル行ってみたいなあって思ったんですね。
作者の竹宮恵子さんは、この作品を発表する前に実際にフランスに行ってたくさん写真を撮ったり資料を買いあさったとのことで、リアルな背景描写もとても魅力的です。
さてそんな似非フランス好きが、ついに本当にフランスに行く日がきた?!と思いきや
しばらくもやもや悩んだのでした。
ホームボタンの付いてるiPhone古っ!!って思ったかもしれませんが、2015年の話です笑
もう5年前になるんですね・・
貯金ができなかったことを理由に一度はスケッチツアーを諦めていましたが、K先生のこの電話一本で参加を決意しました。
私はある意味完璧主義者で、何かを始めようと思った時、必ず先々まで考えたうえで無理そうと判断し、結局何も行動できない人でした。
そのせいで自分が望んだことを何もつかめないままでした。
自分を変えたいと思いながら変えられないままでした。
このとき初めて「どうにでもなれ!」と思うくらい開き直った気持ちになれたのです。
K先生がなぜこんなにも熱心にツアーに参加するよう説得したかはわかりません。
ただ、今となって言えることは、この選択は私の人生の節目といえるくらい重要な選択でした。
このスケッチツアーに参加していなければ、これからの人生でミシェルに出会うことはなかったでしょう。
一本の電話が私の人生を大きく変えました。
人生の分かれ道はどこにあるかわからないものです。
プロローグは次回最終回です。
ミシェル登場もうすぐです。
長々とお付き合いありがとうございました。
これでプロローグは終わりです。
ミシェルとの出会いを語る上でどうしても外せなかったので描かせていただきました。
ナナタさんもミシェルと知り合う上でキーパーソンとなってきます。
初めてのフランスはパリではなく、南フランスの田舎だったのが良かったなと今でも思います。
その後パリにも行きましたが、なんというか、同じ国なのに全然違うんですよね。
パリの煌びやかな感じも素敵なのですが、フランスの田舎はとても素朴だけど神秘的です。
あと、本当に絵本とか童話とかアニメの世界名作劇場みたいな感じ!
急にファンタジーの世界にいったような気分でした。
プロローグの3話で、フランスの建物の写真集を買ってスケッチしていた話をちらっと描きましたが、写真ではなく本物が目の前にあることが感動の嵐でした。
ようやく次からミシェル登場です。
「私にとっての」です。
この時点でまだミシェルは帽子マスク女の存在に気がついていません。
ちなみにコロナ前のフランスで日常的にマスクをしているのはちょっと不審な人でしたww
第一印象はとにかく背が高い!イケメン!笑顔!でした。
このあと私が暴挙に出ることできちんと知り合います。
結構待ったのですが、来ませんでした。
「友達にウケることを言う」ためだったのですが、何となく「非日常の思い出」が欲しかったんですよね。
異国のイケメンと自分が同じ空間に存在したぞとww
完全に芸人気質です
パリとかはネットでいくらでも写真見つけられると思うのですが、プロヴァンスはそこまでネットに写真落ちてないですよね。
今こうやって漫画を描きながら思うのは
写真撮るだけになぜこんなにまで必死だったんだろう・・・wwww
側から見たらよほどイケメンに飢えていたとしか思えませんwwww
でも今もなおこうして一緒にいられるのは
あのとき一緒に写真を撮ったからなのです。
わたしとミシェルの物語はこの一枚の写真から始まりました。
このときまでは、ただ写真を撮って旅行の思い出になるだけの人だと思っていました。
この人と付き合いたいとか、一緒になりたいとかはなく・・・
なぜ思い出だけに留まらなかったかは・・次回に続きます。
ミシェルは英語が堪能でした。
もし、フランス語しか話せない人だったらメアド聞いたりしていません。
ただ、このとき本当に「何か行動に出ないと必ず後悔する」という謎の予兆がありました。
今でこそ夫婦の会話は英語ですが、このときはまじで、まじで、英会話力ゼロでした。
聞き取り能力もゼロだし
めちゃくちゃ頑張って「Could you tell me your e-mail adress because I want to send our picture?」だけ言えました。
しかも会いに行く前にめちゃくちゃ練習しましたwwwww
仕事の友達で外国人の友達が多い子がいて、羨ましいな〜と思っていたんですよね。
でも語学力ないし、身近にいないし・・というネックがありなかなか外国人の集まる場所には行けなかったんです。
メールだったらしゃべらなくていいし、勉強だと思えば(イケメン相手限定で)続けられるかも!という気持ちでした。
ウェイターのメガネくん、私と目があっただけでミシェルを連れてきてくれました。
写真撮ってキャッキャしてたのを見て察してくれたのでしょう。
ところでミシェルはこの漫画を見ながら「この男(メガネくん)はこんなに笑顔作らないよ」とwww
いやいや一瞬しか見てないしもう4年も前のことだから覚えてないって!
まずは日本語で下書きをして、めちゃくちゃ単語調べまくって時間かけて中学生の英作文のような文章ができましたwww
このスケッチツアーでは3箇所の村を訪れて、ホテルも3軒目だったのですが、
部屋にWi-Fiが通ってないのはここだけでした。
ロビーと廊下は全部つながっているんですけどね
部屋に入った瞬間Wi-Fiのアイコンが消えるんですよwwww
廊下はちょっとしたソファーがあったのでメール作るのにちょうどよかったです。
ただ、(たぶん)レストランが閉まる時間にホテルも消灯してしまっててびっくりでした。
出会い編は今回が最終回です。
ここまでよんでいただきありがとうございました。
こうして振り返ってみると私は本当に運が良かったんだなあって思えます。
まず、写真を撮った翌日、ミシェルが出勤したのは私達がホテルを出発したあとでした。
ミシェルと写真を撮ってメアド聴取ができたタイミングは
出発前夜、ディナー前のあの瞬間だけだったのです。
あのタイミングを逃していただけで私は確実に今とは違う人生を送っていたはずです。
メル友って・・古っ!って思うかも知れません。
LINEが普及してから本当に友達とメールしなくなりましたよね。
このころ、すでにLINEしかしていませんでしたが、LINEはアジア圏しか普及していないことは知っていたので、フランス人がどんなメッセージアプリを使うかとか全然知らなくてとりあえずメアドを聞いたんです。
高校の頃、友達とか先輩と初めてメールするときの感覚に似ていて、なんか懐かしかったのを覚えています。
ちなみにこのときはまだ好きとかではなく、あくまで友達になりたいと思っていました。
次のシリーズは一旦こちらのウィンドウを閉じてCOMICメニューの「付き合うまで」からどうぞ